雨漏りの原因は実にさまざまです。専門の業者でなければ正確な診断ができないくらい、その種類は多岐にわたります。

特に屋根は、最も雨漏りしやすい場所のひとつ。今回はなぜ屋根が雨漏りするのか、その原因について見ていきましょう。

屋根が雨漏りする原因は、主に屋根の形と屋根材

屋根が雨漏りを起こす原因は、大きく以下の2つです。

屋根の形
屋根材

それぞれ見ていきましょう。

屋根の形と雨漏り原因の関係

屋根の形には、大きく4種類あります。

・切妻屋根 (きりづまやね)
・寄棟屋根 (よせむねやね)
・片流れ屋根
・陸屋根 (ろくやね)

それぞれの形や特徴、雨漏りしやすさは、次のとおりです。

  切妻屋根 寄棟屋根 片流れ屋根 陸屋根
形状

最も一般的な三角形の屋根。


4方向に傾斜を持つ屋根。瓦屋根に多い。


傾斜が1方向の屋根。太陽光パネルに最適。


水平の屋根。マンションやビルに多い。
メリット ・施工が簡単
・施工費用が安い
・施工時間が短い
・切妻屋根と違い外壁を漏れなくカバーできる
・風に強い
・施工が簡単
・施工費用が安い
・施工時間が短い
・施工が簡単
・施工費用が安い
・施工時間が短い
・メンテナンスも簡単
デメリット ・覆えない外壁が風雨や紫外線に晒されて劣化が早まる ・施工が難しい
・施工費用が高い
・施工時間が長い
・複雑な形状のためメンテナンスが大変
・覆えない外壁が風雨や紫外線に晒されて劣化が早まる ・すべての外壁が常に風雨や紫外線に晒されるため劣化が早まる
雨漏りしやすさ 三角形で雨水が下へ流れやすいため、雨漏りしにくい 全方向へ雨水が流せるため雨漏りしにくい 雨漏りを起こしやすい(雨水を1方向にしか流せないため) 水が1箇所にたまりやすく、最も雨漏りしやすい

 

一般的には、

屋根のつくりが複雑かどうか
・屋根が雨水を地面へ流せる形かどうか
流せる面がいくつあるか

こうした要因が絡み合って、雨漏りしやすいかが決まります。上の表でいえば、左のほうが雨漏りに強い屋根の形です。

屋根材と雨漏り原因の関係

次に屋根材の種類と雨漏りしやすさの関係について見ていきましょう。
現在、主に使われている屋根材は、以下の4種類です。

・スレート屋根
・アスファルトシングル屋根
・瓦屋根
・ガルバリウム鋼板

スレートは、セメントで作られた「化粧スレート」と天然岩で作られた「天然スレート」に分けられる、瓦は釉薬瓦(ゆうやく・がわら)と無釉薬瓦(むゆうやく・がわら)とセメント瓦に分けられるなど、さらに細分化できますが、大枠として上記4分類を押さえておけば問題ありません。

それぞれの特徴は、次の表のとおりです。

  スレート アスファルトシングル ガルバリウム鋼板
特徴

セメントや岩を板状にして作った屋根材。主にセメントの化粧スレートが使われる。


ガラス基板にアスファルトを塗り、コーティングを施した屋根材。北米で人気がある。


耐久力に優れる屋根材。粘土系とセメント系に分けられる。釉薬瓦と無釉薬瓦は前者。


鉄板をアルミニウムなどでメッキ加工した屋根材。幅広い面で優れ、コストパフォーマンスが高い。
メリット ・安い
・軽い
・軽い
・錆びにくい
・耐震性がある
・防水性がある
・どんな形の屋根にも使える
・最も耐久力がある
・遮音性や断熱性にも優れる
・色が褪せない
・1枚単位で交換できる
・耐久力がある
・耐熱性がある
・耐震性がある
・軽い
・最も錆びにくい
デメリット ・割れやすい
・寿命が短い
・風に弱い
・扱いが難しい(業者を選ぶ)
・断熱性が良くない
・寿命が短い
・風に弱い
・重い(建物が地震に弱くなる)
・割れやすい
・強風に弱い
・高い
・そこそこ費用がかかる
・雨音が大きい
・断熱性に劣る
雨漏りしやすさ 脆く劣化も早いため雨漏りしやすい。定期的な診断やメンテナンスが必要。 防水性があるため雨漏りしにくい。ただ寿命が短いため、定期的に診断やメンテナンスをしたほうが良い。 雨漏りしやすい。瓦のずれより下地が雨水で侵食されて発生するケースが多い。 雨漏りに最も強い

 

わかりやすく、機能別にまとめてみましょう。

  スレート アスファルトシングル ガルバリウム鋼板
耐久性
耐震性
耐熱性 ×
錆びにくさ ×
割れにくさ
防水性 ×
断熱性 ×
寿命

(※弊社の見解です)

機能面は一長一短であり、また高機能な屋根材には値段が高いというデメリットもあります。そのため、ご自身の求める機能を見極めた上で、屋根材は選ばなければいけません。

屋根の形と屋根材以外に雨漏りの原因となる要素

主な雨漏り原因は屋根の形と屋根材の種類ですが、もちろんそれだけで雨漏りしやすいか決まるわけではありません。

たとえば、施工方法
瓦屋根を例とすると、これには「引っ掛け桟瓦葺き工法」と「土葺き工法」の2種類があります。前者は防水紙で、後者は粘土で浸水を防ぎますが、一般的に防水紙のほうが雨漏りしにくいといわれます。

また屋根自体に問題がなくても、雨樋にゴミなどが詰まって排水機能が低下し、結果的に雨漏りが発生してしまうケースもあります。
このように「屋根の雨漏り」とひとことで言っても、その原因は複合的です。

また修理する際の屋根材の選び方も、先にお伝えしたとおり簡単ではありません。業者に言われるがまま高い屋根材を選んだものの、自分たちの欲しい機能性を持っていなくて雨漏りが改善しなかった、という声もたまに聞こえてきます。

そのため、いままさにご自宅やオフィスが雨漏りを起こしている、雨漏りしてないけど気になってるという方は、専門の業者に雨漏り診断をしてもらいましょう。雨漏り修理に失敗しないためにも、信頼できる業者としっかり相談の上、メンテナンスやリフォームは行ってください。

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