ひとことに屋根の雨漏り修理といっても、使う屋根材や工法など、その内容は実に様々。当然、修理内容に応じて費用も大きく変わってきます。
ですが、雨漏り原因や適切な修理法の診断は、プロの雨漏り診断士でないと困難です。そのため、悪徳業者に言われるがままのずさんな修理を行ってしまい、法外な費用を請求されるという悲しいケースが、今なお後を絶ちません。
そこで今回は、屋根の雨漏り修理の費用相場について、修理カテゴリ別にまとめてみたいと思います。
屋根の雨漏り修理・種類別の費用相場一覧
修理工程別にどのくらい費用がかかるのか見ていきましょう。
1. 診断
まずは修理前の診断です。
方法 | 詳細 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|---|
目視診断 | 実際に屋根を目視で確認し、雨漏りの原因を調査します。 | 無料 | |
散水診断 | 目視診断で雨漏り原因の特定が困難な場合、浸水が疑われる箇所に水をかけて、実際に雨漏りするか再現する調査です。 | 無料 | ・有料の業者もあります(相場5〜10万) ・調査費は無料だが水道代は依頼者負担というケースもあります |
赤外線診断 | 浸水経路を見極めるために赤外線カメラで屋根を調べます。 | 15万前後 | ・無料でやってくれる業者もあります |
主な診断方法は、この3つです。このほかにも、ガスを使って浸水経路を見極めるガス診断などがあります。
2. 施工前準備
診断後、実際に雨漏り修理を頼んだら、まず施工前の準備があります。工事現場に作業用の足場を組む作業ですね。当然、あの足場の費用も修理費に含まれてきます。
準備内容 | 詳細 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|---|
足場 | 作業用の足場を用意します。 | 1,000円前後(1平米) | 一般的な2階建て一軒家で、大体15万前後かかります。 |
なお、すべての雨漏り修理で足場が必要なわけではありません。
3. 施工
屋根の雨漏りの修理には、大きく2種類の方法があります。葺き替え工法とカバー工法です。
葺き替え工法は、いまある屋根材をすべて剥がして修理する方法です。屋根が重くならない、下地も修理できるというメリットがある一方、古い屋根材を撤去する費用がかかるため、カバー工法より割高になります。
ちなみに業者によりますが、スレート屋根と瓦屋根の場合、損傷した箇所のみ交換するといった工事も可能です。この場合、費用を可能な限り抑えられます。
一方、カバー工法は、古い屋根材を残したまま、その上に新しい屋根材を乗せて雨漏りを修理する方法です。
こちらは、屋根材が厚くなって屋根全体の耐久性が増すのに加え、費用と工期を抑えられるというメリットもあります。ただ、下地の損傷が激しい場合は行えないのと(新しい屋根材を止める釘が刺さらない)、屋根が重くなるため地震に弱くなります。
この他にも、防水性のある塗料で屋根をメンテナンスするなどの方法もあります。
では、雨漏り修理の費用相場がどうなっているのか、見てみましょう。
修理内容 | 詳細 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|---|
葺き替え工法 | スレート | 1万円(1平米) | 1枚単位での修理も可能(業者によります) |
瓦 | 1.2万円(1平米) | 1枚単位での修理も可能(業者によります) | |
アスファルトシングル | 6,000円(1平米) | ||
ガルバリウム鋼板 | 8,000円(1平米) | ||
カバー工法 | スレート | 8,000円(1平米) | |
アスファルトシングル | 5,000円(1平米) | ||
ガルバリウム鋼板 | 6,000円(1平米) | ||
下地補修 | 防水シートの補修 | 4,000円(1平米) | |
漆喰やコーキングの補修 | 1,000円(1平米) | ||
板金工事 | トタン壁の交換 | 5,000円 | |
棟板金の交換 | 3万円 | ||
庇の設置、水切りの設置 | 1万円 | ||
雨どいの設置・交換 | 雨どいを設置・交換します。 | 3万円(1箇所) | |
防水塗装 | ウレタン防水 | 5,000円(1平米) | |
FRP防水 | 2万円(1平米) | ||
アスファルト防水 | 3万円(1平米) |
雨漏り修理の費用相場は、だいたいこのあたりかと思われます。当然、ご自宅の坪数や築年数などによって、修理規模や内容(使用する屋根材の選定など)が変わってきます。
定期メンテナンスでトータルコストを抑えられる
実際に修理を検討する際は、必ずいくつかの会社に相見積もりをお願いして、最終的な修理業者・内容を決めましょう。
最初に診断をお願いした業者に、そのままお願いするのはリスクが高いです。必ず3〜4社に診断・見積もりを依頼し、比較検討してください。それだけで悪徳業者に騙されるリスクを大きく減らせます。
また雨漏りを起こしていないご家庭でも、防水塗料などで定期的にメンテナンスするのがおすすめです。生涯のトータルコストを見たとき、そのほうが経済的な可能性が高いからです。
たとえば、塗料によるメンテナンスを定期的に行っているAさんと、雨漏りするたびに修理を繰り返すBさんがいるとします。この2人を20〜30年の長い目で比較すると、下の表のように、Aさんのほうがトータルコストを抑えられる可能性が高いです。
Aさん | Bさん | |
---|---|---|
5年目 | 10万円 | 0円 |
10年目 | 10万円 | 40万円 |
15年目 | 10万円 | 0円 |
20年目 | 10万円 | 40万円 |
25年目 | 10万円 | 0円 |
30年目 | 10万円 | 40万円 |
合計修理費用 | 60万円 | 120万円 |
※A:5年ごとにウレタン防水で、屋根20平米をメンテナンスしていく想定
※B:10年ごとに雨漏りが起こり、20平米分の屋根を葺き替える想定。
もちろん、もともとの屋根材の耐久性や使用する塗料によって、上の表の数字は大きく変わってきます。
そのあたりの詳しいことは、やはり専門の雨漏り診断士でなければ分からないので、気になる方は一度、お近くの業者に相談してみてください。診断自体は基本、無料でやってくれます。
屋根の雨漏りは修理も大切ですが、それ以上にメンテナンスが欠かせません。最終的な修理・メンテナンス費用を抑えるためにも、ご自宅の屋根について一度しっかり見つめ直してみてください。
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