瓦屋根の利点や雨漏りする原因・修理法など基礎知識まとめ

瓦屋根は最も耐久性に優れる屋根材です。他の屋根材(スレート、アスファルトシングルなど)と比べて重く、家屋の重量が増して揺れに弱くなるため、地震大国の日本には向かない点もありますが、優れた利点が多く近年、再評価されてきています。

今回は、そんな瓦屋根の利点や、雨漏りの原因・修理法など基礎知識についてまとめたいと思います。

瓦屋根の利点・難点

最初に瓦屋根がどんな屋根材なのか見ていきましょう。

瓦屋根の利点

耐久性に優れる
・耐熱性に優れる
・防水性に優れる
・遮音性に優れる
断熱性に優れる
変色しない
・色褪せない
・割れたり飛んだりした部分だけ修理できる
塗装によるメンテナンスが不要

瓦屋根の最大の魅力は耐久性ですが、それ以外にもたくさんの利点があります。他の屋根材にない利点としては、1枚単位で交換できるのでコストパフォーマンスが良いというのが挙げられます。

また、色もオーソドックスな無骨のグレー以外に、さまざまな種類が出ています。

瓦屋根の難点

・重いため、建物の重量が増す
・強風による二次被害が危険
・値段が高い

瓦屋根は他の屋根材より重く、そのため建物の重量が増えます。建物は一般的に重いほど揺れに弱くなるため、地震などで建物が倒壊するリスクが上がってしまいます

(参考)『荷重』- 積載荷重|日本建築構造技術者協会
http://www.jsca.or.jp/vol5/p4_4_tec_terms/200506/20050623.php

また重い屋根材のため、風で飛んでしまうとたいへん危険です。住宅街などで飛んだ瓦が近隣住宅の窓ガラスを割ったり外壁を傷つけたりといった事態も起こり得ます。

このようにデメリットもありますが、近年はその機能性が再評価されてします。
たとえば、日本は夏は暑い・冬は寒いと、四季によって気候が違います。しかし瓦屋根は断熱性に優れているため、季節による気候変化の影響を受けにくい=どんな季節でも過ごしやすいです。

こうした人気の向上を踏まえて、もともと無骨な鈍色がメインだった瓦屋根ですが、最近は色々なデザインも登場しています。

瓦屋根の耐用年数

ひとことに瓦といっても、いくつか種類があり、それによって耐久性が違います。まずは種類ごとの耐用年数について見ていきましょう。

瓦には、主に次のような種類があります。

種類 耐用年数
粘土瓦 釉薬瓦(陶器瓦) 釉薬を塗って作った瓦 60〜80年
いぶし瓦 釉薬を塗らず、燻化で作った瓦 30〜40年
素焼瓦 釉薬を塗らず、酸化で作った瓦 30〜40年
セメント瓦 セメントで作った瓦 20〜30年

※耐用年数は、あくまで目安です。

このほか、釉薬瓦はさらに細かく還元瓦、塩焼瓦などに分けられます。また釉薬を使わない瓦には、練り込め瓦や窯変瓦などがあります。
ご覧のように、耐久性に優れる瓦屋根の寿命はとても長いです。

ただ注意点として、瓦の寿命が60〜80年だからといって、このあいだ屋根の状態確認やメンテナンスが不要かというと、そうではありません
瓦自体の寿命は長くても、ほかの屋根を作る部分も同じ寿命ではありません。たとえば、瓦屋根の下には「防水シート」が貼られます。これは瓦を越えて侵入した水が、構造体(建物の骨組み)まで侵食しないようにせき止める大切な役割を持っています。

この防水シートは、さすがに60〜80年も保ちません。瓦屋根より先に寿命がきます
そのため、瓦屋根の寿命が来てないから大丈夫と油断してしまうと、ひび割れた箇所から入ってきた水が構造体をダメにしてしまう恐れがあります。

瓦屋根で雨漏りする原因

瓦自体は耐久性に優れていますが、外的な要因でひび割れたり剥がれたりすることはあります。よくあるのが、

・竜巻や台風に伴う強風で瓦が飛んでしまう
・飛んではいかなくても、ずれてしまう
・竜巻や台風などで飛んできたものが瓦に当たって割れてしまう
・テレビアンテナが倒れて瓦を割ってしまう
・太陽光パネルなどを取り付けたときに割れてしまう

などです。こうして生まれたひびなどから水が入って、雨漏りが起こります。

また、瓦屋根の構造自体が原因の場合もあります。以下の写真をご覧ください。

このような構造だと、Y字の部分に雨水が溜まってしまい、雨漏りを起こしやすくなります。

ただ、瓦がひび割れたり飛んだり、一部に雨水が溜まったりしても、基本それだけでいきなり雨漏りは起こりません。先ほど書きました防水シートの劣化など、他の部分も絡んでくるケースが多いです。

特に瓦屋根の雨漏り原因としてよく聞かれるのが、谷部の板金の劣化です。
谷部とは、屋根面が交わるところです。ここは板金(板状の金属)を使って補強しますが、板金は金属のため瓦ほどの耐久力はありません。経年劣化で谷部の板金に穴が空いて雨漏りが発生する、というのはよく聞かれるケースです。
また「谷」部という名前のとおり、ここは凹んでいるため雨水がたまりやすく、もともと屋根の中で弱い箇所でもあります

瓦屋根の雨漏り修理方法

瓦屋根の修理には「葺き替え」と「葺き直し」の2つの工法があります。

「葺き替え」は、瓦が割れたり飛んだりした箇所を新しい瓦で修理する方法です。一方「葺き直し」は、今ある瓦はそのままに下地の防水シートなどをメンテナンスして修理する方法です。前者は瓦自体を直す修理、後者はそれ以外のところを直す修理ですね。そのため、どちらかを選ぶことは基本できません。

葺き替え工事の特徴としては、

・屋根が重くならない
・瓦を剥がすため、下地(防水シートなど)も直せる
・古い屋根材を撤去する費用がかかる
・古い屋根材を撤去するため工期が延びる

といった感じです。
ちなみに昔の瓦屋根が使われている家屋の場合、アスベストが使われているケースがあり、この瓦の処分費用はけっこう高くなります

なお屋根の雨漏り修理には、もう一つ「カバー工法」という方法があります。これは古い屋根材の上に新しい屋根材をかぶせて補強する方法です。古い屋根材の撤去費用・時間がかからないため、工期もトータルコストも押さえられるメリットがあります。

このようにお客さんのお財布に優しい「カバー工法」ですが、瓦屋根には適用できない(正確には、かなり難しい)ので注意してください。

以上、簡単ではありますが、瓦屋根の基礎知識についてご紹介させていただきました。ご家庭で瓦屋根をお使いの方は、ぜひご自宅を雨漏りなどから守るためにも、知っておいていただければと思います。

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