代表的な外壁材の特徴と塗装時の注意点について

そろそろウチも外壁塗装を……と考えたとき、真っ先に価格のことが頭に浮かんでしまうのは仕方のないことかもしれません。
ですが、外壁に使われている種類によって、塗装時に気をつけたい点があります。
この記事では外壁ごとの塗装時の注意点を解説します。

モルタル

建築の現場で外壁材以外でも古くから広く使われているのが、モルタルです。
セメントと砂を混ぜ合わせ、ペースト状にしたものを塗布して仕上げます。

施工時のコストが安く、サイディングボードが普及する以前は多くの日本家屋はモルタル壁でした。
貼り付けるだけのサイディングボードに対し、手作業で処理するモルタルはデザインの自由度が高く、現場の状況に応じて臨機応変に対応できます。

反面、職人の技術によって仕上がりに差が出てしまうことも。
また、ひび割れが起こりやすいというデメリットもあります。

塗装時の注意点

特徴でも挙げた通り、ひび割れやすいモルタルでは弾力性のある弾性塗料が適しています。逆に塗膜が硬い塗料は不向きとされます。

モルタルにはスタッコ仕上げやリシン仕上げなど、凹凸を生かした仕上げ方がありますが、塗装によって凹凸がなくなり風合いが失われてしまう可能性があります。塗装ではなく再吹付けという選択肢もありますので、劣化の具合を見ながら判断しましょう。

コンクリート

コンクリート壁の特徴は、まずデザイン性が挙げられます。液状のものを型枠に流し込むという成形過程なので、曲線を描いた個性あるデザインが可能となります。

また、コンクリート住宅は、木造住宅に比べて柱を必要とせず、広い空間を生み出すことができます。耐火性、防音性にも優れ、非常に強固です。

ではメンテナンスをしなくてよいかと言えば、そんなことはありません。表面の塗装処理を怠ると、雨シミ、ひび割れ、カビなどが発生し、せっかくのデザイン性が損なわれてしまいます。

塗装時の注意点

コンクリート外壁を塗装工事する場合、コンクリートの風合いを残すかどうかで選択肢が分かれます。

代表的なものとして、撥水剤、カラークリヤー塗装、弾性塗料などが挙げられます。
撥水剤は文字通り雨水の侵入を防ぐ高防水性の塗料です。耐用年数は3~7年と短いですが、その分安価です。
カラークリヤー塗装は撥水剤よりも耐久性に優れ、下地の色の違いも目立たなくしてくれます。塗料の種類によっては10年以上の耐用年数を期待できますが、撥水剤に比べて割高になってしまいます。

以上の2種類は透明なためコンクリートの風合いを残せます。
弾性塗料は壁材にひび割れがあるケースなどで高い防護性を期待できますが、色付きの塗料で塗りつぶすことになってしまうので、コンクリートの風合いが失われます。

窯業系サイディング

サイディングとは外壁表面に仕上げとして固定する板のことです。
近年ではモルタルに代わって、このサイディングが使われることが多いのですが、中でも7割以上の割合で使われているのが、この窯業系サイディングです。

多く使われているだけにデザインが豊富で、モルタルと違い手作業で塗布するものではないので、職人の技術によって差が出てしまうということもありませんし、工期も短縮できます。

ただし、表面の塗装は劣化していくので、やはり定期的なメンテナンスはかかせません。特に、サイディングのつなぎ目に施されるコーキングは劣化しやすく、5~10年で補修が必要となります。

塗装時の注意点

水を含みやすい窯業系サイディングは塗料による防水が不可欠です。塗膜の劣化を放置するとサイディング自体の劣化に繋がります。多くの水分が含まれたまま放置すると内部結露が起こり、最悪の場合、下地の腐食につながる恐れがあります。

そこまでいかなくとも、サイディングの劣化が激しい場合は張り替えが必要になり、塗装工事よりも割高になってしまいます。
また、特徴でも述べた通りコーキングの補修も必要なので、定期的なメンテナンスは欠かせません。

塗料は防水性の高いものを選ぶとよいでしょう。

金属系サイディング

窯業系サイディングはセメントが主原料でしたが、金属板の表面材と断熱効果のある芯材で作られているのが、金属系サイディングです。断熱性が高く、窯業系サイディングに比べて重さは1/4、モルタル外壁と比べると1/10と非常に軽量で建物にかかる負担が少なく、地震に強いという特徴もあります。

金属なので元々サビ対策の加工は施してありますが、劣化により塗装による保護がなくなればもちろんサビが発生します。
また、キズがつきやすく、一度キズがついてしまうと、塗装の劣化を早める結果に繋がるので注意が必要です。
費用も窯業系サイディングの1.5~2倍となりますが、その分耐久性に優れます。

塗装時の注意点

金属ですので、特徴でも述べた通りサビ対策が欠かせません。塗装工事の際は防サビ効果の高い塗料を選ぶとよいでしょう。

金属系サイディングにも、窯業系サイディングと同様にコーキングの補修が必要です。これを怠ると、コーキングが劣化した部分から水分が侵入し、早期にサビが発生してしまう原因となってしまいます。

また、サビには赤サビと白サビの2種類があります。赤サビはわかりやすいのですが、白サビは文字通り白く、ぱっと見て分かりづらいため、注意が必要です。

表面に付着した汚れが水分を含んで壁材にサビを発生させる原因となるため、定期的に洗浄することでサビの発生を防ぐことができます。

まとめ

ここまで、代表的な壁材の特徴と塗装時の注意点を見てきました。ほぼ全ての壁材で定期的な塗装を含む様々なメンテナンスが必要となることがご理解いただけたのではないでしょうか。

他にも種類はありますが、どの壁材でも何かしらのメンテナンスは必要です。
では、どのようなメンテナンスが必要なのかと考えたとき、最も重要なのは現在の外壁の状態です。

今すぐに塗装工事の必要はなくとも、この記事が「ウチの壁は大丈夫かな?」と考えるきっかけになることができれば幸いです。