外壁の塗り替え工事は、業者がご自宅へお邪魔して行います。そのため「工事の音って、どのくらいするの?」「ご近所さんの迷惑にならないかな?」といった不安を持たれる施主さまも、少なくありません。
塗り替え工事の期間は、一般的に目安2週間くらいだといわれます。ただ、季節や天候、ご依頼内容などに応じて変わってくるので、一概には言えません。
今回は外壁の塗り替え工事の流れや期間、その他に覚えておいてほしい関連情報についてまとめたいと思います。
外壁の塗り替え工事の流れ
まず弊社を例として、外壁の塗装・塗り替え工事がどのように進むのか、フローを見ていきましょう(あくまで一例です)。弊社の流れではありますが、各業者だいたいこのような流れで進むとお考えいただいて問題ありません。
step1 お問い合わせ
施主さまからのお問い合わせを受けて、簡単なヒアリングを実施。その後、事前調査の日程調整をお願いします。
step2 事前調査
施主さまのもとへお伺いし、建物の状態を調査させていただきます。具体的には、次のような点を確認します。
- 図面の確認・測量
- 建物の築年数の確認
- 外壁の種類の確認
- 外壁の状態の確認(ひび割れがないか、など)
- 塗装の確認(塗料の種類・塗膜の状態、など)
- 異常の確認(雨漏りしていないか、など)
step1でお伺いしたご不安・ご要望以外にも懸念点・課題がないか確認していきます。
step3 塗り替え工事プランの協議
調査の結果を踏まえて、弊社が最適と考えるプランをご提案いたします。外壁材や塗料についても、種類ごとの機能や費用を細かくお伝えさせていただきます。
その上で、施主さまの新たなご希望を踏まえ、プランをカスタマイズしていきます。
step4 お見積り・工事スケジュールのご提案
固めたプランのお見積りと工事スケジュールを作成し、お送り致します。そちらをご覧の上、ご判断いただきます。
step5 ご契約
ご依頼いただける場合、ご契約へ進みます。
なお、弊社の場合、ご契約前に費用はいっさい発生しませんが、業者によっては事前調査で費用がかかる可能性もございます。必ず事前にご確認ください。
step6 工事着工前のお支払い
弊社では、塗り替え工事前にご契約金額の50パーセントをお支払いいただきます。
step7 塗り替えプランの最終確定
塗料の種類をはじめ、塗り替え工事の最終的な内容確認を行います。お客様のご不安を、ここでしっかり解消させていただきます。
step8 ご近所さまへのご挨拶
ご近所さまへご挨拶に伺い、工事についてご説明させていただきます。施主さまのご同行は、弊社では任意ですが、業者によっては必須としているところもあります。
step9 工事前の事前準備
ベランダにある植木鉢やスポーツ用品、室外洗濯機やアンテナなどを、いったんご自宅の中に入れていただきます。
step10 外壁塗り替え工事、開始
次の手順で行います。
1. 足場の組立 | ・作業に必要な足場を組みます。 ・作業道具の落下や塗料の飛散を防ぐために、足場にメッシュシートを被せます。 |
|
---|---|---|
2. 高圧洗浄 | ・外壁を洗浄して、古い塗膜をしっかり剥がします。 ・古い塗膜が残っていると、新しい塗料が外壁にしっかり付着せず、膨れやひび割れなどの原因になります。 ・周囲への騒音が懸念される場合、防音型の洗浄機を使用します。 ・外壁から十分に距離を取れず、高水圧で外壁を傷つけてしまう恐れがある場合、小型の洗浄機を使います。 |
|
3. 下地補修 | ・外壁の塗り替え前に必要な下地補修を行います。 ・シーリングの修繕やひび割れの補修などを行わないと、塗り替え後の塗膜の膨れやひび割れなどの原因となります。 |
|
4. 養生 | ・外壁以外の箇所が塗料で汚れないよう、テープやビニールシートで他の箇所を保護します。 | |
5. 塗装 | ・塗装は通常、下塗り→中塗り→上塗りの3回塗りで行います。 | |
6. 確認 | ・仕上がりに問題がないか確認します。 ・この工程からご自宅を普段どおりお使いいただけるようになります。 |
|
7. 足場解体 | ・仕上がりに問題がなければ、最後に足場などを解体し、掃除を行います。これで外壁の塗り替えは完了です。 |
step11 お引き渡し・記念撮影
施主さまのご希望がありましたら、記念撮影を行わせていただきます。
step12 お支払い
請求書をお送りさせていただきます。
外壁塗り替え工事の期間
各工程でどのくらい時間がかかるのか、見ていきましょう。
1. 足場の組立 | 1日 |
---|---|
2. 高圧洗浄 | 2〜3日 |
3. 下地補修 | 0.5日 |
4. 養生 | 0.5日 |
5. 塗装 | 下記参照 |
6. 確認 | 0.5日 |
7. 足場解体 | 0.5日 |
塗装を除く工程の合計で、だいたい5〜6日とお考えいただければ大丈夫でしょう。
高圧洗浄の期間が長いのは、洗浄後に外壁を乾燥させる必要があるためです。この時間はだいたい24〜48時間といわれます。洗浄自体は、建物の大きさなどにもよりますが、通常1日前後で完了します。
塗装の期間は、塗料や時期・季節などによって変わる
塗装の期間は、
- 塗装自体にかかる時間(作業時間)
- 塗料の乾燥にかかる時間(乾燥時間)
の2つから考えます。
作業時間について
塗装作業にかかる時間は、対応する作業員の人数や建物の大きさによって変わります。そのため一概に目安を算出するのは難しいです。
一度の塗りはだいたい1日で終わるケースが多いので、下塗り+中塗り+上塗りで、合計3日とお考えいただければと思います。
乾燥時間について
先の工程表にもありますが、塗装の工程は下塗り→中塗り→上塗りの3回塗りで行います。このとき、下塗りした塗料がしっかり乾かないうちに、中塗りは行えません。中塗り→上塗りの工程も同様です。
この乾燥時間は、塗料の種類や外気温によって大きく変わります。
たとえば、日本ペイント株式会社さまの外装用塗料「ニッペ パーフェクトセラミックトップG」の乾燥時間を見てみましょう。
■パーフェクトセラミックトップG(上塗り用)
5〜10度 | 23度 | 30度 | |
---|---|---|---|
指触乾燥 | 2時間 | 1時間 | 20分 |
塗り重ね乾燥 | 8時間以上 | 4時間以上 | 3時間以上 |
■パーフェクトセラミックトップG(中塗り用)
5〜10度 | 23度 | 30度 | |
---|---|---|---|
指触乾燥 | 40分 | 15分 | 10分 |
塗り重ね乾燥 | 8時間以上 | 3時間以上 | 2時間以上 |
※いずれも日本ペイント株式会社「ニッペ パーフェクトセラミックトップG」参照
https://www.nipponpaint.co.jp/biz1/building/products/prd_273.html
指触乾燥とは、指でふれても塗料がつかないレベルの乾燥です。表面は乾いていますが、中はまだ未乾燥であり、この状態で次の塗を行うことはできません。
塗り重ね乾燥は、塗料の重ね塗りができるようになるまでの目安乾燥時間です。
ご覧のように、外気温によって2〜3倍くらい変わってきます。
以上の話を踏まえますと、塗装にかかる期間は、だいたい7〜8日くらいを見込んでおくとよろしいかと思います。つまり塗り替え工事全体で【 目安13〜14日 】、だいたい2週間くらいかかるイメージです。
外壁の塗り替え工事に適した時期・避けるべき時期
外壁の塗り替え工事は、季節の影響だけでなく、気象状況の影響も受けます。それによって塗料の乾燥時間が大きく左右されるからです。
具体的には、主に次の3点が影響してきます。
- 天気
- 気温
- 湿度
詳細は別記事(→外壁の塗装を塗り替えるべき時期・タイミングまとめ)にまとめましたのでそちらをご覧いただければと思います。ここでは結論だけ示するに止めます。
簡単にいえば、雨が多かったり、風が強かったりする時期は、塗り替え工事に向かないので避けたほうがよいです。
春 | 夏 | 秋 | 冬 | |
---|---|---|---|---|
適性 | ◎ | △ | ◯ | △ |
気温 | 適 | 適 | 適 | 不適 |
湿度 | 適 | 不適 | 適 | 適 |
雨量 | 適(少ない) | 不適(多い) | 適(少ない) | 適(少ない) |
春と秋は、天気や気温が比較的安定しているので、外壁の塗り替え工事にピッタリの季節です。ただし春とはいっても、梅雨時は避けましょう。
ご注意いただきたいのは、あくまでも「避けるべき」であって「やってはいけない」わけではありません。その時期しか対応できないなど、わざわざ春や秋になるまで待っているあいだに、外壁の状態が悪化してしまう恐れもあります。
上記の適切な時期は「失敗するリスクを可能な限り減らすなら、春・秋がおすすめ」という意味で捉えていただければと思います。
おわりに
簡単ではありますが、外壁の塗り替え工事について、工程・期間・適切な実施時期についてお伝えしました。
ただいずれも、施主さまのご自宅の大きさ、周りの環境、当日の季節や天候など、外的要因によって大きく左右されます。気になる方は、お見積りの前に必ずしっかり確認を取るようにしていただければと思います。
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