塗料には、実にさまざまな種類があり、その分類はとても多様です。
シリコンやアクリル、フッ素といった種類の違いはもちろん、油性なのか水性なのか、外壁用なのか屋根用なのか、こうした違いによっても耐久年数や費用などが変わってきます。
そのため外装工事などで最適な塗料を選ぶには、確かな知識と技術が必要となります。
言い換えれば、一般の方がリフォームなどされるとき、工事業者から「この塗料がおすすめですよ!」と言われても、それが本当におすすめなのか判断するのは困難です。そのため、中には悪徳な業者が不必要に高い塗料を提案して、不当な工事費用を請求しているといったケースも残念ながら起こっています。
これからリフォームなどお考えの方は、
ぜひ塗料について正しく理解しておいてください。
塗料の分類の全体像
塗料には、実にさまざまな種類があり、その分類はとても多様です。
シリコンやアクリル、フッ素といった種類の違いはもちろん、油性なのか水性なのか、外壁用なのか屋根用なのか、こうした違いによっても耐久年数や費用などが変わってきます。
そのため外装工事などで最適な塗料を選ぶには、確かな知識と技術が必要となります。
言い換えれば、一般の方がリフォームなどされるとき、工事業者から「この塗料がおすすめですよ!」と言われても、それが本当におすすめなのか判断するのは困難です。
そのため、中には悪徳な業者が不必要に高い塗料を提案して、不当な工事費用を請求しているといったケースも残念ながら起こっています。
これからリフォームなどお考えの方は、
ぜひ塗料について正しく理解しておいてください。
塗料の分類の全体像
まず塗料がどのように分類できるのか、全体像を把握しましょう。
塗料の分類は、
- 機能
- グレード(品質レベル)
- 塗料の薄め方
- 硬化剤が必要かどうか
大きくこの4つの要素によって決まります。
全体像を図にすると、こうなります。
塗料の機能について
こちらの図の左の項目から順番に説明していきます。まずは機能です。
塗料の機能には大きく3つあります。
- 色をつけたり、ツヤを出したりする
(顔料) - 塗った時に垂れたり、ムラができたりするのを防ぐ(添加剤)
- 雨風や紫外線などから建物を守る
(樹脂)
また図の中では「その他」に分類したラジカル制御型塗料や無機塗料も、
基本的な役割は樹脂系塗料と同じです。
今回は主に樹脂系塗料についてお伝えします。
塗料のグレードについて
グレードとは、簡単にいえば塗料の品質です。
樹脂系塗料のグレードには、次の4種類があります。
- アクリル
- ウレタン
- シリコン
- フッ素
下にいくほどグレードが高い(品質が良い)塗料です。
日本ではシリコンが最もよく使われています。
それぞれのグレードの主な違いは、次のとおりです。
アクリル塗料の
メリット・デメリット
アクリルは、安くて使いやすいかわりに、色あせやひび割れを起こしやすいです。
また耐久年数が短いためメンテナンスの回数が多く、そのぶんランニングコストがかかります。
そのため、トータルコストを見た時に、シリコンやフッ素より割高になる可能性もあります。
ウレタン塗料の
メリット・デメリット
ウレタンは、少し前まで主流だった塗料です。今でも十分に実用性があります。
特徴は、塗膜が柔軟なため割れにくい点です。
そのため、ひび割れしやすい外壁などを保護する目的で使われます。
また値段もそこそこ安く、使いやすい点も好まれています。
ただ汚れや変色に弱く、耐久年数が短い点がデメリットです。
シリコン塗料の
メリット・デメリット
シリコンは、現在主流の塗料です。耐久年数と費用、機能性などをトータルで考えたとき、最も実用的な塗料といえます。
特徴としては、カビや汚れに強く、光沢があって綺麗に見えます。
1液型だとメリットが得られないという声も聞かれますが、今は1液型と2液型の差はほとんどないので、まず心配ありません。
フッ素塗料の
メリット・デメリット
フッ素は、耐久性に優れる塗料です。イニシャルコストはかかりますが、メンテナンス回数が少ないため、ランニングコストは抑えられます。
そのため、手間やコストをトータルで見た場合、優秀な塗料といえます。
塗料の薄め方について
(油性と水性の違い)
塗料は、薄め方によって2つに分かれます。
- 油性(溶剤)
- 水性
両者の違いは、塗料をシンナーで薄めるか、水で薄めるかです。
シンナーを使う塗料は油性、水を使う塗料は水性となります。
溶剤にもさまざまな違いがあり、アクリルシンナーやウレタンシンナーなどを使う油性塗料を強溶剤、塗料用シンナーを使う油性塗料を弱溶剤といいます。
油性塗料と水性塗料を比較すると、次のようになります。
油性塗料 | 水性塗料 | |
---|---|---|
耐久性 | 優れる | 油性ほどではない |
寿命 | 長い | 短い |
価格 | 高い | 安い |
毒性 | あり | 少ない(無害ではない) |
環境・人体への影響 | 大きい | 小さい |
臭い | きつい | 弱い(無臭ではない) |
使いやすさ | ほとんどの下地で使える | 使えないケースが多い |
備考 | 人体や環境への影響が大きいため、最近は使われなくなっている | 無臭無害と誤解されるケースが多いが、臭いは多少あり、人体や環境への影響も少なからずある |
塗料と硬化剤について
(1液型と2液型の違い)
塗料を実際に使うとき、硬化剤が必要なものと不要なもの(缶を開けたらすぐ使える)があります。
硬化剤が不要な塗料を1液型、必要な塗料を2液型といいます。
1液型は、塗料缶を開けて水やシンナーで薄めるだけで使用可能です。
一方、2液型は主剤と硬化剤の2缶があり、使うときにこの2つを混ぜます。
そして混合した塗料を水やシンナーで薄めて使います。
2液型のほうが手間と時間がかかる一方、耐久性に優れる、塗る場所を選ばないといった利点があります。
1液型と2液型を比較すると、次のようになります。
1液型 | 2液型 | |
---|---|---|
値段 | 安い | 高い |
使いやすさ | 簡単 | 混ぜる分量の調節など手間がかかる |
保管性 | 余ったぶんを次の日にも使える | 混ぜたらすぐ使い切らなければならない |
耐久性 | 劣る | 優れる |
密着性 | 劣る | 優れる |
1液型は、使いやすく値段も安いというメリットがありますが、下地への密着性が弱いため、使用できる建物が限られます。
2液型は、使用に手間はかかりますが、耐久性に優れ、幅広い下地に使えます。
ただし、この比較はあくまで1液型と2液型を比較した場合です。
1液型でも実用に耐え得るだけの十分な耐久性・密着性があるので、ご安心ください。
(1液型が劣るというより、2液型がより優れているというイメージです)
特別な機能を持つ
塗料について
塗料の中には、防カビ剤が入ったカビに強い塗料や、雨で塗面の汚れを落とす親水性を備えた低汚染性の塗料など、特別な機能を持ったものもあります。
また木の下地に使う木部用塗料、鉄の下地に使う鉄部用塗料、さらにコンクリート用塗料など、下地の種類に合わせた特化型の塗料も多く出ています。
工事業者はお客様のご予算やご希望、建物の状況などから、こうした特徴の違いを踏まえて最適な塗料を選びます。
ネオテックスで
使用している塗料
ネオテックスでは、次の塗料を使用しています。
株式会社日進関西
- GAINA
日本ペイント株式会社
- オーデフレッシュsi(シリコン塗料)
- ファインシリコンベスト
(シリコン塗料) - ファイン4Fセラミック(フッ素塗料)
- パーフェクトトップ
(ラジカル制御型塗料)
GAINAは、JAXAのロケット技術を応用して開発されたセラミック塗材で、耐久性や耐寒性、遮音性や断熱性など幅広い面で優れる高機能性が魅力です。
オーデフレッシュsiは、シリコン塗料です。
汚染やカビに強く、幅広い建物に使える利便性も備えています。
またシリコンの弱点であるひび割れも、日本ペイントの独自技術でカバーされた優秀な塗料です。
ファインシリコンベストも、日本ペイントのシリコン塗料です。スレート屋根の塗替え用で、カビや紫外線に強いのが特徴です。
ファイン4Fセラミックは、フッ素塗料です。
耐候性、低汚染性、防かび性など幅広い耐性を備えています。
また外壁の種類を問わない使いやすさも魅力です。
パーフェクトトップは、ラジカル制御型と呼ばれる塗料です。
ラジカル制御型塗料とは、名前のとおりラジカルを抑制する塗料。
ラジカルとは、塗料に含まれる樹脂を劣化させるエネルギーのことで、ラジカル制御型塗料はこれを抑制し、塗料の劣化を抑える機能を備えています。
ちなみに冒頭の図では、ラジカル制御型塗料を「その他」に分類しましたが、塗料のベース自体は樹脂系です。そこへ酸化チタンなど特別な成分を配合したものが、ラジカル制御型塗料と呼ばれます。
誕生したばかりで歴史は浅い塗料ですが、とても優秀なため普及が進んでいます。
まとめ
塗料については以上です。いかがでしたか?
これからリフォームなどをお考えの皆さんのお役に立っていたら嬉しいです。
ネオテックスでは、建物の無料診断を随時、お受けしております。
建物を隅々まで拝見し、そもそも工事が必要なのか、どんな工事が必要なのか、プロの目でしっかり診断させていただきます。
外壁や屋根の塗装などお考えの方は、ぜひ一度、ご相談ください!