屋根の塗装が剥がれる原因と対策

常に風雨や紫外線にさらされる屋根の塗装は、自然と劣化が進んでいき、いつか必ず剥がれてしまいます。そのため定期的なメンテナンスが欠かせません。

今回は、屋根塗装が剥がれる原因を見ていきましょう。

経年劣化

一般的には屋根塗装の耐久年数は約10年~15年とされ、新築の場合、建ててから10年が塗り替えの目安とされています。

屋根塗装に使われる主な塗料の寿命は、次のとおりです。

アクリル系ウレタン系シリコン系フッ素系
耐用年数5〜7年8〜10年11〜15年16〜20年


耐用年数だけ見ればフッ素系が最も優秀ですが、それぞれの塗料に違った特徴があり、どんな屋根にしたいかに応じて使い分けなければいけません。
詳しくは、以下の記事を見てみてください。

*塗料とは
https://neotex.jp/paintingmt/

もっとも、この数字はあくまで目安です。鳥のフンや日光の熱、瓦が落ちるなどの被害によっては塗料の寿命が縮んでしまうこともあります。

屋根の塗装が色あせたり、汚れていたり、すでに剥がれていたりしたら、塗り替えのタイミングと判断しましょう。

具体的には、屋根に次のような兆候が見られたら要注意です。

  • 塗装の色が褪せている、変色している
  • 汚れている
  • サビカビが出ている
  • 塗装の剥がれが見られる
  • クラック(ひび割れ)が見られる

ただ、屋根の塗装は下から見えないので、定期的に塗装の状態を確認するのは難しいです。そのため上の表にある耐用年数を目安として、5年目、10年目など節目で業者にチェックしてもらうと良いでしょう。

施工不良

本来であれば耐久年数が約10年とされる屋根塗装が、3年以内のタイミングで起こってしまうことがあり、こうしたケースは塗装時の「施工不良」が考えられます。

具体的にチェックしてみましょう。

悪天候の中での作業だった

悪天候(気温5℃以下・湿度85%以上・結露が起きる状態)での作業は、塗料の定着を阻害する原因となってしまいます。塗料メーカーの製品カタログにも通常、低温・高湿度・換気が不十分な環境下での塗装を避けるよう、記載されています。

塗料には指定の乾燥時間があります。ですが、悪天候時の作業ではその時間で乾燥しない可能性が出てきてしまいます。

また、湿度によっては塗装面に結露が発生し、水分が侵入することで塗料が定着しません

下地処理が不十分だった

下地処理とは、主に屋根の高圧洗浄サビ・旧塗料の除去です。

高圧洗浄は強力な水圧で屋根の汚れをキレイにする作業です。

サビ・旧塗料の除去は「ケレン作業」とも呼ばれ、電動工具や研磨スポンジを使って手作業でおこないます。

これらが不十分だと、やはり塗料が定着せず、早期の塗装剥がれの原因となってしまいます。

下地処理には、ほかに次のような作業があります。

  • 屋根材の下にある防水シートの交換
  • クラックの補修
  • 棟板金や雨どいなどの板金の補修
  • 素地(塗膜面)の凸凹を平坦に整える
  • 脱脂(油が残ってると、塗料が弾かれてしまう)

屋根の下地処理を怠ると、塗料が屋根にしっかり付着せず、丈夫な塗膜が形成されません。

塗料は、屋根を風雨や衝撃から屋根を守る働きをしますが、しっかりした塗膜でないと、この機能は十分に発揮されません。そのため、塗料が耐用年数を迎える前に、塗膜が剥がれかねません。

乾燥時間不足だった

高圧洗浄後や重ね塗りの際に十分な乾燥時間をとらないことも、塗料が定着しない原因となり、屋根塗装が剥がれるリスクとなります。

あまりに低価格・短工期な業者は、乾燥期間を短くすることでコストを下げている場合もあります。

塗料の性能を十分にいかすためには、メーカーが指定した乾燥時間を守ることが必要です。

下塗りに問題があった

しっかりと乾燥時間をとったとしても塗料選びに問題があれば、やはり塗装が剥がれる一因となってしまいます。

塗装は下塗り、中塗り、上塗りと、3度おこなわれれるのが一般的です。

下塗りはサビ止め、上塗りは防水性など、異なる目的を持った塗料が使われますので、それぞれの工程にあった塗料選びが必要となります。

また、屋根の材質や塗料の相性も考慮しなければいけません。

塗料が均質に塗れていない

塗装技術が足りなかったり、塗料の粘度がちょうど良い水準ではなかったりすると、屋根を塗装したとき塗膜が膨れたり、逆に薄い箇所ができてしまったりします。

膨れも薄い箇所も、どちらも耐久力や耐水性が落ちて劣化が早まるため、剥がれやすくなってしまいます。

施工不良を防ぐために

屋根は住人を風雨から守る、建物の要です。

その屋根を守るための塗装が適切におこなわれなければ、建物自体の寿命を縮めることにもなりかねません。

施工不良は業者のうっかりミスや予期せぬ出来事によって起こってしまう場合がありますが、中には悪質な業者が意図しておこなっている場合もあります。

価格や工期だけではなく、専門的な知識の説明や保証内容など、誠実に対応してもらえる業者を選ぶことが大切です。